何とこちらの工房、境内にあり!
三日月堂の村上さんは、伊予市北新川にある豊圓寺さんの娘さんで、お寺の跡継ぎさんなのです。
京都住まいが長く、これまでご自身の銅版画の製作や、イラストレーターとして雑誌や広告に携わる仕事をされてきましたが、現在は愛媛のご実家に戻られて活動を続けています。
と同時に、家業のため住職の資格も取得されたという、何とも異色な作り手さんです!
その影響でしょうか、村上さんが作る銅版画はどこか懐かしい感じ。
新しい今の暮らしにも、古いものの中にあっても、どちらにも溶け込む空気感をまとっています。
てらいがなく、飄々とした登場人物は、まるで村上さんご本人のよう。
予め、型に合わせて切ったプラ板に色をつける作業、目の前でサッサッサッとテンポよく、あっという間に仕上げていきます。
銅版画は生み出すまでにあれこれ試行錯誤しますが、小物作りにおいては一切迷いがないんだとか。
ひらすら手を動かして無心になるプラ板づくりと、じっくり考えながら0から生み出す銅版画。
正反対な二つの作業を行うことで気持ちのバランスがとれ、結果的に双方にいい影響が出るんだそうです。
「この作業、ほんの一瞬で、衝撃的ですからねーっ!!」
との言葉通り、パタンと蓋を閉めた瞬間、
マトリックス状態ーーー(手を広げてそらすやつ)
写真ではよくわかりませんが、プラ板がグニャグニャグニャーっと変形して、あっという間に半分近い大きさに縮まりました。
その後も見事なテンポで、オーブンに入れては出し、入れては出しの村上さん。
あっという間に出来上がり、最後にレジンをつけて、留め具を付ければ完成です。パチパチパチ
実際につけてみると意外なものがしっくりきたり、やっぱり丸顔にはこっちかな~とかお互いに話しながら、随分と長い時間滞在させて頂きました。
ありがとうございました。
ぜひお手に取ってみてください。