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瀬戸から松本の旅

先週末3日間お休みを頂き、久しぶりの遠出、瀬戸~松本へ出向きました。
木曜の夜行バスに乗り、朝の6時に名古屋着。
飛行機以外、四国は四国を出るまでが長いのです!! 
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まずは愛知の瀬戸本業窯さん。
その佇まいや展示室にズラリと並んだ器から、300年近い歴史の重みと風格が直に伝わってきます。
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そもそも焼き物の歴史は縄文時代からはじまり、その後須恵器へと移り変わりますが、その須恵器に代わり、平安時代には木灰を使用した灰釉(かいゆう)と呼ばれる釉薬が登場することで、実用陶器が始まります。
そして当時まだ他の産地が焼き締めだったころ、真っ先に釉薬をつけはじめたのがこの「瀬戸焼」だと言われています。
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瀬戸焼の中でも、近年新たな手法で幅広い品物が登場していますが、こちらの瀬戸本業窯は一貫して昔ながらの瀬戸本来の焼き物を手がける窯元。
柳宗悦も実際にこの地を訪れたことで民芸思想にも深く関わり、「使ってこその器」という、実用性を大事に今も作陶を続けています。

実はこの仕事をはじめる前の2010年、一度本業窯さんの見学に伺ったことがあるのです。
友人に誘われた初めての瀬戸で、それならば骨董屋さんで見かける黄瀬戸や馬の目皿を作っている、本業窯を見てみたいと訪れました。
工房や以前使っていたという立派な薪窯を見せてもらい、その窯の存在感、重厚感に圧倒されるとともに、ギャラリーでは並べられた使用5年後、10年後、○○年後という時を経たうつわばかりに目がいってしまいました。
今思えば当時の私は瀬戸はどこか遠いもので骨董の世界。その品物を「自分で一から育てていく」という感覚には及ばなかったのですね・・・。
その後うつわに対して「育てる」という言葉を教えてもらったのも本業窯さんだと思います。
買ったときがすでに完成形ではなく、そこからが本来のはじまりで。
毎日の茶渋や煮汁が染み込むことで、うつわに深みを増していく。
時間を経て広がる、唯一無二の景色を楽しむことは、歳や経験を重ねて円熟味を増す人間とどこか重ね合わせてしまいます。
今ではわかる、「育てる」意味。すこしは大人になったでしょうか。


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その夜、松本で連れて行ったもらったカツ屋さんの入口には、偶然にも本業窯の馬の目皿が飾られていました。
時を経て、なお輝くうつわ。

私もここまで育てたい!   


って・・・ん? 地道に育てます。



店頭に並びましたらまたお知らせ致します。



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瀬戸本業窯への道中にある、「窯垣の小径」。
使われなくなった窯道具で作られた「窯垣(かまがき)」見られます。
柳も通ったというこの道、きっちりと割り当てられたわけでなく、無造作に敷き詰められていったというから面白い。
行かれるかたは、コチラもぜひに。
by karin-since2011 | 2017-04-19 20:52