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掛谷康樹 練り上げの器

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気づけば今年も早2ヶ月。
愛媛もここのところ急に気温が下がり、一気に冬に近づきました。

本日より中央テーブルには掛谷康樹さんの器が並んでいます。
広島県福山市の自宅兼工房にて一人作陶している掛谷さん。
「練り上げ手」という技法を用いて、色の違う粘土を地層のように重ね合わせ、練ったりこねたり切り口を変えたりして多様な柄を生み出します。
異国情緒をまとったエキゾチックな模様たち。
フツフツと潜在意識がかきたてられるのは何故でしょう。
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「絵付け」ではなく、土そのもので柄を出していますから、お皿の裏まで同じ模様が広がります。
練り上げ手というのは作るのに時間がかかりますし、窯から出した際の破損率も高いそう。
一人で作るには一ヶ月の生産量がほぼ決まっています。
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はじめて見たのは6年前の倉敷の民芸店でした。まだ店を始める前のことです。
積み上げられた器の一番奥からガサッっと取り出してると、店主が以上のような説明をしてくれました。
それってどんなの?実際に見てみたい、店開いたら絶対訪ねていこう!
8寸皿を大事に大事に抱えて帰ったのを鮮明に覚えています。
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そして帰って使ってみたら、何と使いやすいことに驚きました。
眺めて楽しめる器ですが、やっぱり実用的であると女性目線ではなお嬉しい。
奇をてらわず、あくまで用の美を兼ねているところも惣堂窯の魅力です。
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角皿が入れば食卓が締まりますのでまだお持ちでない方におすすめです。
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「練り上げの器は主張がありますからね、食卓全部が練り上げ手だと重たい。沢山並べなくていいんです、1つか2つあればいい」
掛谷さんはおっしゃいます。
「アクセントとして使ってもらえたら」
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気温が下がってきましたので、土ものが並ぶと食卓がほっとする、温かみが感じられますね。
やちむん、小鹿田、出西窯等、他の産地ものと並べてもしっくりくるのは、主張しながらも各々どこか引き算の美があるからではないでしょうか。
そんなところも民芸の魅力の1つだと思います。
ぜひお手に取ってみてください。
by karin-since2011 | 2016-11-02 15:43 | 掛谷康樹