正月あれこれ
すっかりご挨拶が遅くなりました。
今年は元旦から始動開始。
丸亀の猪熊弦一郎現代美術館、さらに高松の四国村(目的はお弁当箱展)へ行ってきました。
それにしても元旦営業だなんて、何て素晴らしいんでしょう。
お正月を美術館で過ごしてほしい、そんな心配りに気持ちもほっこり温まります。
2日の日は、地元のお正月飾り散策へ。
きっかけは、2004年冬第140号の「銀花」でした。
その中の1ページに、「松山の三津地区ではお飾りに橙が2つ付けられている」という記事発見!!
地元の方はおわかりだと思いますが、念のため・・・
そもそも松山では、長く編まれた輪飾りを下で交差させた、杓子型のお飾りが一般的なのです↓
「ご飯が食べれますように」との由来かと思っていましたが(バレた食いしん坊)、本来は「福をすくい取る」という意味なんだそう。
杓子型に裏白と橙を付けて完成の、何とも瀬戸内らしいお飾りです。
なに?その橙が三津は2個も付いてるですって?!
それはぜひとも見に行かねば!!!とのことでジャンバー片手に出かけました。
歩くこと、2時間。
港町なので猫が幅をきかせています。
誰かに聞きたい・・でも人が歩いてない・・
結局、何度も町内をぐるぐる回りましたが(あやしー)、一般のお宅では一軒も見つけられませんでした。
いわゆる一般的な橙1個のお飾りが大半で、あとはリースや少しアレンジしたもの、横に伸びたごぼう型のお飾りなど。
あーあった!!と発見したのは、地元のお店2軒のみ。
後日、橙が2個ついてた定食屋さんをお尋ねすると、「それは知らんかった~。でも何でも2個の方がええよねっ!」と優しい店主。
市販のものはすでに買ったときから裏白と橙が付いていますが、こちらのお宅では橙を作っているから、自分たちで付けるときに2つ付けたんよ、とのことでした。
記事に載っていた古い倉庫らしき建物も探しましたが、教えてもらったところはすでに駐車場へと様変わり。
この雑誌が出て約15年。
街や人々の暮らし方が刻一刻と変わっていきます。
その土地で生まれ育ち、じいちゃんばあちゃんが身近な存在だった頃と違って、こういう文化や風土は、自然に続いていくというよりも、続けようとして続けないと、今の時代あっという間に消え去ってくもんなんだと改めて感じました。
「お正月さまは二人連れでくるから」
「あれ(橙)はお正月さまの目じゃけん、二つないといけまいがね」
おばあちゃんたちの声も、潮風にのってーーー。
二日間歩きどうしで、
とにかくまた、歩いてみます。
今年もよろしくお願いします。
※詳しい方、情報求ム!