梅山窯 湯呑
行き交う人も冬の装い。重いジャンバー着て、向かい風に背を丸めながら歩く人に、師走の気ぜわしさが漂います。・・・にしても、今日の風は特別すごい。強風注意報発令中。
ビュービュー、ガタガタッ、ギィーッ、先程からただならぬ音の連鎖。
隙間風の多い古家には少々、いえ、だいぶこたえます・・・。家ガンバって!!
さて、先日の買い付けより砥部の梅山窯、湯呑からご紹介。
口のあたる部分がほどよく丸みを帯びているので、口当たりがいいのです。
胴回りもぽってりしていて、思わず両手を添えたて持ちたくなる器。
磁器なのに、どこか土ものような親しみ・温かみがあります。
磁器は絵付けに重点を置くため、機械ロクロで成形される場合も多いのですが、こちらの湯呑は手ロクロびき。なので、手に持った時の感触が自然で柔らかく感じます。
[白磁湯呑]
口径:6.5cm
高さ:7.2cm
¥1296-
こちらの柄も、一見梅山窯のもの?と思われるかもしれませんが、当時の模様を復活させたものです。
作りは先ほどの真っ白な湯呑よりも、やや薄手でシャープな感じ。
鉄呉須の渋い味わいのある器で、何より素朴。
おばあちゃん家を連想させるような、懐かしさを兼ね備えています。
[鉄呉須湯呑]
口径:6.5cm
高さ:8.5cm
¥1404-
最後に紹介しますお湯呑は、まるで玉ねぎのような形、と言っては失礼かも知れませんが、プックリ膨らんだ胴がとってもかわいらしい十草(とくさ)の湯呑。
「十草」は、昔から器の絵柄として数多くの窯が採用していますから、馴染み深いところがありますね。
これが十草。
見たことありますか??
主に日本家屋の日陰の部分に植えられており、地面から天に向かって一直線に背筋よく伸びている、と思いきや花も咲かないし、中もスカスカだったり、ちょっと風変わりな植物くんでもありますよね。
でもこの十草、実は工芸品とのつながりも深く、店の庭にも植えていたところお客様から、
「十草を乾燥させたものをヤスリ代わりとして、木製の家具を磨くといいのよ」
と教えてもらったことがあります。
それゆえ十草の他、「砥草」とも表記されるようで、昔から日本で親しまれてきた植物です。
昔から暮らしの身近にある縁起の良い植物を、思いを込めてデザインに組み込んだ。
飽きが来ずに長く愛される理由がわかったような気がします。
[十草湯呑]
口径:7.5cm
高さ:7.5cm
¥1404-